JTB旅カードのメリットデメリットとJMB(JCB発行)Visa/Mastercard(セディナ発行)で性能比較
取扱額、売上規模ともに国内最大の旅行会社であるJTBを利用するのにお得なクレジットカードである「JTB旅カード」。
こちらのクレジットカードは、国際ブランドによって発行会社が違っており、「VISA」「MasterCard」を選択した場合は、三井住友フィナンシャルグループのクレジットカード事業部でもあるセディナ(以前、ダイエー店内などで入会を促していたオーエムシーが前身)が発行となっており、「JTB」を選択した場合は、そのままJTB株式会社の発行となります。
▲同じJTB旅カードでも発行会社によって選択できる国際ブランドと券面デザイン、カード性能が違う
どちらの発行会社を選んだ際にもカード性能自体はほぼ同等となりますが多少の違いはあります。
ではそれぞれどのように違うのか、また本カードは旅行好きにとってどういった使い方をすればお得なのか、そのメリットとデメリットを解説していきたいと思います。
ポイント還元率に関するメリットとデメリットとカード比較
JTB旅カードは、「JTB旅カード JMB(JCB発行)」「JTB旅カード Visa/Mastercard(セディナ発行)」どちらのカードも同様のポイント還元率となっており、利用の仕方によってはかなりの高還元ポイントカードになります。
では、どのようなシーンで使えばお得になるのか、その特徴とメリットデメリットを解説していきたいと思います。
(*JTB旅カード JMB(JCB)、JTB旅カード Visa/Mastercard(セディナ)どちらも同条件)
メリット:旅行代理店であるJTBを利用するのにお得
日々のカード利用で得たポイントは全てJTBトラベルポイントとして、JTBホームぺージ・るるぶトラベル、またJTBグループのお店で利用する事ができます。
その際の還元率ですが、まず店舗を問わない、いつ、どこで使ってももらえるポイント還元率は1%と高く、さらにJTBグループ販売店やJTBホームページでの利用ならそこから0.5%追加(合計1.5%還元)、またJTBホームページの国内宿泊事前決済に本カードを利用すれば、追加で1%(合計2%還元)となっています。
デメリット:ポイントの使い勝手が悪い
ただ、注意しなくてはならない点があります。
JTBグループ販売店では1,000ポイント単位で、JTBホームページでは100ポイント単位でしか利用できないので、その点においては使い勝手が悪くデメリットだと言えます。
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JTB旅カード JMB(JCB)
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JTB旅カード Visa/Mastercard(セディナ)
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JTBグループ販売店 |
1,000ポイント単位から使用可能
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JTBホームページ |
100ポイント単位から使用可能
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利用によっては2%になるという超高還元な本カードですが、他者カードと違って用意された様々な商品や商品券、また直接現金還元といった使い方は不可となっており、旅行関連にしか利用できませんので、普段遣いのカードとして考えてる方には、その点はデメリットだと言えます。
ポイント還元率に関する「JTB旅カードJMB」と「JTB旅カードVisa/Mastercard」の比較
上記の解説どおりポイント還元率においては同等の性能で両カードには違いはありません。
JTB旅カード JMB(JCB)
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JTB旅カード Visa/Mastercard(セディナ)
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店舗を問わず、いつ、どこで使って1%のポイント還元
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JTBグループ販売店やJTBホームページでの利用ならそこから0.5%追加(合計1.5%還元)
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JTBホームページの国内宿泊事前決済にカード利用で、追加で1%(合計2%還元)
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付帯保険に関してのメリットとデメリットとカード比較
旅行向けクレジットカードらしく、付帯する保険も旅行に特化したものとなっています。
こちらの性能は、「JTB旅カード JMB(JCB発行)」「JTB旅カード Visa/Mastercard(セディナ発行)」どちらを選んでも全く同等なものとなっています。
メリット:充実した海外旅行傷害保険
旅行カードらしく、付帯する保険も旅行に訴求できるものとなっています。
海外旅行傷害保険は、本会員、家族会員同額での最大2000万円までで、その内訳は以下の通りになっています。
補償項目 | 本会員・家族会員 / 保険金額 |
傷害死亡 / 後遺障害 | 1,000万円 |
傷害治療費用 | 150万円 |
疾病治療費用 | 150万円 |
個人賠償責任(自己負担額1千円) | 2,000万円 |
救援者費用 | 200万円 |
(*JTB旅カード JMB(JCB)、JTB旅カード Visa/Mastercard(セディナ)どちらも同条件)
デメリット:国内旅行障害保険の保険金額が弱い
会員になるだけで付帯されている、海外旅行障害保険と違い、国内旅行に付帯する保険は、JTB旅カードで、公共交通乗用具や宿泊施設の料金、また宿泊を伴う募集型企画旅行(いわゆるツアー)の料金をカードで支払いした方のみが対象となっており、その額も最大1,000万円までと低くなっています。
補償項目 | 本会員・家族会員 / 保険金額 |
傷害死亡 / 後遺障害 | 1,000万円 |
(*JTB旅カード JMB(JCB)、JTB旅カード Visa/Mastercard(セディナ)どちらも同条件)
旅行障害保険に関する「JTB旅カードJMB」と「JTB旅カードVisa/Mastercard」の比較
上記の解説どおり、こちらのサービスにおいては同等の性能で両カードには違いはありません。
JTB旅カード JMB(JCB)
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JTB旅カード Visa/Mastercard(セディナ)
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海外旅行傷害保険は最大2000万円まで
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国内旅行傷害保険は最大1000万円まで
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電話サポートに関するメリットとデメリットとカード比較
JTB旅カードの最大のメリットと言えるのが、この電話サポート関連のサービスです。
上記の付帯保険同様、「JTB旅カード JMB(JCB発行)」「JTB旅カード Visa/Mastercard(セディナ発行)」どちらを選んでも全く同等の性能となっています。
電話サポートに関するメリット
JTB旅カードには発行会社は問わず、海外55都市に設置されている「Jiデスク(JTB旅カードデスク)」を利用すれば、旅行に関する情報はもちろん、ホテルやレストラン、オプショナルツアーなどの情報提供や予約、手配を無料で受ける事ができます。
また、旅行中の事故や病気、怪我、また盗難などのトラブルにおいての相談も、日本語で対応してもらう事ができます。
対応している国は多く、旅行で人気の国はすべて網羅しており、全世界を安心して旅行する事ができます。
ヨーロッパ・アフリカ・中東地区 | アジア・オセアニア・ミクロネシア地区 | アメリカ・カナダ・中南米地区 |
イギリス/ロンドン
フランス/パリ
イタリア/ローマ
イタリア/ミラノ
ドイツ/フランクフルト
オーストリア/ウィーン
チェコ/プラハ
ハンガリー/ブダペスト
スペイン/マドリード
スペイン/バルセロナ
オランダ/アムステルダム
デンマーク/コペンハーゲン
ギリシャ/アテネ
トルコ/イスタンブール
エジプト/カイロ
アラブ首長国連邦/ドバイ
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中国/香港
中国/マカオ
中国/北京
中国/大連
中国/上海
韓国/ソウル
韓国/釜山
台湾/台北
シンガポール
マレーシア/クアラルンプール
タイ/バンコク
ベトナム/ホーチミン
カンボジア/シェムリアップ
ミャンマー/ヤンゴン
インドネシア/ジャカルタ
インドネシア/バリ
フィリピン/マニラ
フィリピン/セブ
インド/デリー
オーストラリア/シドニー
オーストラリア/ゴールドコースト
オーストラリア/ケアンズ
オーストラリア/パース
ニュージーランド/オークランド
フィジー
グアム
サイパン
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ハワイ/ホノルルラウンジ
アメリカ/ロサンゼルス
アメリカ/サンフランシスコ
アメリカ/ラスベガス
アメリカ/ニューヨーク
アメリカ/シカゴ
アメリカ/オーランド
カナダ/バンクーバー
カナダ/トロント
メキシコ/カンクン
ペルー/リマ
ブラジル/サンパウロ
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(*JTB旅カード JMB(JCB)、JTB旅カード Visa/Mastercard(セディナ)どちらも同条件)
また、Jiデスクの営業時間外でも緊急の連絡用に別のデスクが用意されており、こちらは24時間いつでも対応してもらう事ができます。
こちらは、クレジットカードに関するサポート業務ほか、パスポートやトラベラーズチェックの紛失時の対応、また盗難時の手続案内、事故やトラブル時の各種アドバイス、病気の際の現地の医師や病院の案内、緊急時のアテンドの手配などが可能です。
海外24時間日本語緊急電話サポート |
イギリス、
フランス、
イタリア、
スイス、
ドイツ、
オーストリア、
中国、
台湾、
マレーシア、
フィリピン、
ニュージーランド、
シンガポール、
タイ、
韓国、
オーストラリア、
カナダ、
オランダ、
インドネシア、
グアム、
アメリカ合衆国、
サイパン、
ブラジル、
ベトナム、
デンマーク、
インド
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(*JTB旅カード JMB(JCB)、JTB旅カード Visa/Mastercard(セディナ)どちらも同条件)
こちらは全34カ国で利用可能ですが、携帯電話が不可な国もあるためその点は注意が必要です。
電話サポートに関するデメリット
正直、この電話サポートに関してはデメリットは存在しません。
年会費1,600円、または2,000円(どちらも税別)で、アメックスプラチナとコンシェルジュと同等のサービスが受けれるのはとても大きなアドバンテージだと言えます。
電話サポートに関する「JTB旅カードJMB」と「JTB旅カードVisa/Mastercard」の比較
上記の解説どおり、こちらのサービスにおいては同等の性能で両カードには違いはありません。
JTB旅カード JMB(JCB)
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JTB旅カード Visa/Mastercard(セディナ)
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海外55都市に設置されている「Jiデスク(JTB旅カードデスク)」を利用可
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海外24時間日本語緊急電話サポート利用可
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優待サービスに関するメリットとデメリットとカード比較
JTB旅カードには、様々な優待サービス付帯しています。
その中でも特徴的なのが、カード裏面の「えらべる倶楽部」マークを呈示するだけで、JTBベネフィットが運営する「えらべる倶楽部ライフ」と提携しているレジャーやグルメ施設で
優待特典が受けられるサービスです。
これ以外にも、JTB旅カード JMB(JCB発行)にのみですが、車のバッテリー上がりやスペアタイヤ交換などの「ロードアシスタンス」や、自宅でのトラブルをサポートするサービスが用意されています。
このセクションでは、JCB発行とセディナ発行の両カードで変わる付帯サービスの比較と、それによるメリットデメリットを解説していきたいと思います。
メリット:優待サービスほかJCB発行カードには、車や家でのトラブル、法律相談なども付帯
数年前までは利用できる店舗が3,000件ほどでしたが、現在では大幅に増えて10,000件もの店舗で優待サービスを受ける事ができ、ホテルの宿泊やレストラン、レジャー施設などはもちろんですが、スポーツクラブや、レンタカー、カルチャースクールなどなど、様々な利用シーンに対応しているのはとても大きなメリットだと言えます。
カード裏面のマーク提示だけでサービスを受けれる手軽さに加え、追加料金が一切必要ないのも大きなメリットです。
また、年会費が400円高い「JTB旅カード JMB(JCB発行)」のみとなりますが、故障や事故などで車が自力走行不能になった場合に、最寄りの整備工場までけん引するレッカーサービスや、ガス欠時に10リットル程度の給油作業を頼める「ロードアシスタンス」や、自宅の鍵のトラブルや水廻りの応急処置、法律相談や、年金や税金の相談を受けれる「ホームアシスタンス」の2つのサービスが付帯します。
デメリット:セディナ発行カードは優待サービスのみ
JCBとセディナのどちらの発行会社のカードにも付帯している「えらべる倶楽部ライフ」の優待サービスに関しては、以前までは、対応している箇所の少なさに不満がありましたが、現在は10,000カ所にも増えて様々な利用の仕方ができるようになりました。手軽に利用できることもあり、このサービスについてのデメリットはありません。
●ロードアシスタンス
●ホームアシスタンス
▲セディナ発行カードには上記2つのサービスは付帯していない
しかし、セディナ発行のJTB旅カード Visa/Mastercardは、こちらのサービスのみが付帯で、JTB旅カード JMBにある「ロードアシスタンス」や「ホームアシスタンス」は存在しません。
400円違う年会費をそれによってどう捉えるかが、両カードを比較して選ぶ大きなポイントと言えます。
優待サービスに関する「JTB旅カードJMB」と「JTB旅カードVisa/Mastercard」の比較
上記の解説どおり、両カードには付帯する優待サービスの内容が違います。
下記にその差異を一覧にまとめてみました。
JTB旅カード JMB(JCB)
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JTB旅カード Visa/Mastercard(セディナ)
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えらべる倶楽部ライフと提携している約10,000カ所のレジャーやグルメ施設での優待サービス
(どちらの発行カードにも有り)
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ロードアシスタンス
(レッカーサービス、鍵開け、バッテリーあがり、スペアタイヤ交換、ガス欠、その他 現場対応/応急修理、帰宅費用サポート、緊急宿泊費用サポート、車両回送サービス、レンタカーサービス)
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×
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ホームアシスタンス
(水廻りの緊急対応、鍵のトラブル緊急対応、ガラスのトラブル、医療健康相談サービス、食生活相談サービス、法律相談サービス、年金・税金相談サービス) |
×
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マイルに関するメリットとデメリットとカード比較
クレジットカードのポイント還元でマイルを貯めてる方も多いと思います。
JCB発行のJTB旅カードJMBのみのサービスになりますが、JALマイレージバンクを利用して日本航空(JAL)んおマイレージを貯める事が可能です。
では、どのような方法でマイルを貯める事が出来るのか、そのメリットとデメリット、また「JTB旅カードJMB」と「JTB旅カードVisa/Mastercard」で比較をしていきたいと思います。
メリット:フライトマイルに加え海外ツアーではeJALポイントが500ポイント加算
上記の解説通り、使い方によっては最大2%もの超高還元カードであるJTB旅カード。
普段のカード利用でも1%と高還元ですが、旅行代理店にJTBを利用する事でさらにポイントを多く獲得する事ができます。
この高還元カードのポイントをマイルと交換出来るのは、大変大きなメリットだと言えます。
さらに、JALを利用したJTB海外ツアーの場合では、フライトマイルに加えて「eJALポイント」が往復で500ポイント貯める事ができます。
デメリット:セディナ発行カードマイル無し、マイルからトラベルポイントの還元率が悪い
トラベルポイントをマイルに交換する際の交換レートですが、こちらは「JMBローソンPontaカードVisa」などのJALマイレージバンク提携カードと同様に、JTBトラベルポイント5,000ポイントをJALマイル2,500マイルというのに0.5%となるのですが、逆に、JALマイルをJTBトラベルポイントに交換した場合には2倍にならず、10,000マイルなら10,000ポイントと同額の交換率となってしまいます。
また、マイル交換の上限も決められており、は1年(4月~翌3月)に2回、最大で20,000マイルまでとなっています。
マイルに関する「JTB旅カードJMB」と「JTB旅カードVisa/Mastercard」の比較
上記の通り、JALマイルを貯める事が出来るのは、JCB発行のJTB旅カードJMBのみとなりセディナ発行のJTB旅カードVisa/Mastercardには、その性能は一切付帯しておりません。
JTB旅カード JMB(JCB)
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JTB旅カード Visa/Mastercard(セディナ)
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JTBトラベルポイントをJALマイル交換可能 | × |
JALを利用したJTB海外ツアー利用でeJALポイントが往復で500ポイント加算 | × |
最終比較と結論!旅行におすすめのJTB旅カードはこちら
ここまで、JCBとセディナの発行会社別でそれぞれの特徴や付帯サービスを比較してきましたが、それを総合評価してオススメのJTB旅カードはどちらのかの結論を出したいきたと思います。
オススメのJTB旅カードは、JCB発行のJTB旅カードJMBです。
JTB旅カードJMBの年会費の高さはデメリットではない
両カードを比べた際のJTB旅カードJMBのデメリットは、セディナ発行のものと比べ、400円高い年会費ですが、マイル交換はもちろんの事、ロードアシスタンスやホームアシスタンスといった付帯するサービスも大変充実しており、それだけを見ても400円以上の価値はあります。
年会費 |
初年度 |
2年目以降 |
JTB旅カード JMB:2,000円(税別)
JTB旅カード Visa/Mastercard:1,600円(税別)
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JTB旅カード JMB:2,000円(税別)
JTB旅カード Visa/Mastercard:1,600円(税別)
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ETCカード |
家族カード |
JTB旅カード JMB:無料
JTB旅カード Visa/Mastercard:年会費無料・新規発行手数料:1,000円
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JTB旅カード JMB:1,000円税別(8枚まで)
JTB旅カード Visa/Mastercard:500円税別(3枚まで)
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▲JMBは年会費が400円高い
さらに現在は、それに加えてJCB発行の"JTB旅カードjmbの方は入会キャンペーンがとても充実しており、セディナ発行のカードより、最大3,400円分も高いポイントが加算されます。
つまり、年会費の差額400円で考えた場合に、約8年半はその分の年会費の差額を補えるというわけです。
JTB旅カードJMBの唯一のデメリットとその解決方法
ただ、デメリットがないわけでもありません。
それは、JTB旅カードJMBが選べる国際ブランドが「JCBのみ」という点です。
というのも、日本ブランドのクレジットカードであるJCBは、海外で利用するための国際ブランドとしては、VISAやマスターカードに比べてシェアが低く使えないシーンが出てくる可能性があるからです。
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JTB旅カード JMB(JCB)
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JTB旅カード Visa/Mastercard(セディナ)
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国際ブランド |
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▲JMBは海外では弱いJCBのみなのでVISAブランドの同時携行が良い
そのため 「JTB旅カードJMB」でJTBのツアーを申し込み、航空会社にJALを選んで決算し、ポイントやマイルを貯めて、さらに海外旅行傷害保険を付帯させ、「JTB旅カードJMB」以外に保険として、例えば国際ブランドに世界シェアNo.1のVISAを選択可能な年会費無料のセディナカードや楽天カードなどを一緒に持っていくのが良いでしょう。